自律型組織をつくる7つのステップ どこから始めても循環する仕組み

自律型組織を目指す企業やチームが増えています。しかし、「どのように進めればよいのか?」「どこから手をつけるべきか?」と悩むことも多いでしょう。本記事では、自律型組織を実現するための7つのステップを解説します。加えて、どこから始めても最終的に循環する仕組みについても説明します。
1.ビジョンと価値観を明確にする
自律型組織では、各メンバーが独自に意思決定を行います。そのためには、組織全体の「ビジョン」や「価値観」が必要です。さらにはそれが全員に浸透していることも必要です。これが意思決定の指針となり、チームの方向性を揃えることにつながります。
2.権限と役割を委譲する
自律型組織では、トップダウンの指示に頼るのではなく、各メンバーが自律的に判断し行動することが求められます。そのために、誰がどの範囲で意思決定できるのかを明確にします。適切な権限委譲が大切です。
3.透明性を高める(情報のオープン化)
メンバーが自律的に動くためには、判断に必要な情報にアクセスできる環境が不可欠です。意思決定に関わる情報をできる限りオープンにし、誰もが状況を理解しやすくすることで、適切な行動が取れるようになります。
4.フィードバックと対話を仕組み化する
自律的な意思決定の精度を高めるためには、適切なフィードバックが必要です。定期的な1on1やピアフィードバックを導入し、メンバー同士が学び合い、適切な方向へ進めるようにします。
5.試行錯誤を許容し、学習する文化をつくる
「失敗を恐れずに挑戦できる」環境をつくることが、自律型組織の発展には不可欠です。小さな実験を繰り返しながら学ぶ「実験的アプローチ」を推奨し、変化に適応できる組織を目指します。
6.チーム内の相互支援を強化する
自律型組織では、個人が自由に動くだけではなく、チームとしての支え合いも重要です。心理的安全性を高めるために、ナレッジ共有やペアワーク、定期的な振り返りの場を設けると効果的です。
7.目的を問い続ける習慣をつくる
ただ目の前の仕事をこなすのではなく、「なぜそれをやるのか?」(Why so?)を問い続ける文化を醸成します。これにより、組織の目的に沿った判断ができるようになります。そして、方向性がぶれない自律的な組織が形成されます。
どのステップから始めてもOK!循環する仕組みとは?
循環の具体例
「ビジョンと価値観を明確にする」 から始めると
メンバーが意思決定しやすくなるため 「権限の委譲」 が必要になる.。
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権限を委譲すると判断のための 「情報の透明化」 も重要になる。
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透明性を高めると、より良い意思決定のために 「フィードバックの仕組み化」 が求められる。
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「試行錯誤を許容する文化」 から始めると
失敗を許容すると「なぜこの取り組みをしているのか?」を問い直す必要が出てくる。
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「目的を問い続ける習慣」 へつながる。
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目的を問い続けると、適切な判断のために 「権限の委譲」 や 「情報の透明化」 が求められる。
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チームとしての協力が欠かせなくなり 「相互支援の強化」 につながる。
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このように、どのステップから始めても、次の課題が自然と見えてきて、他のステップへとつながります。
自律型組織づくりは「螺旋的」に進む
7ステップを1回やれば終わりではありません。組織の成長とともに、新たな課題が生まれ、それに応じて再びステップを見直しながら改善を繰り返す必要があります。
これはまるで 「螺旋階段を登るようなもの」 です。
1周目の取り組みで基盤をつくる
2周目でさらに改善を加える
3周目でより高度なレベルへ
こうして、組織は段階的に進化し、より自律的なチームへと成長していくのです。
まとめ まずは一歩踏み出そう!
どのステップから始めても、自律型組織づくりは必ず循環し、組織をより強く、柔軟なものにしていきます。
現状の課題に合ったステップからスタート
進めていくうちに他のステップも必要になる
試行錯誤しながら、成長を続けることが大切
自律型組織づくりは「これで終わり」というゴールがあるものではありません。組織の進化に合わせて、7つのステップを何度も回しながら、より良い形を目指していきましょう!