傍観者が育つ組織 主人公が育つ組織 自ら動き出す人たちが圧倒的に強い理由
新島泰久也/ディスカヴァー・トゥエンティワン

こんなリーダーにおすすめ
・「部下が自分から動かない」と感じているリーダー
・指示するだけでなく、メンバーの主体性を引き出したいリーダー
・一人ひとりが自ら考え、挑戦するチームをつくりたいリーダー
ざっくり目次
はじめに
第1部 なぜ人は、自分の物語を生きられなくなるのか
第1章 組織を動かす、本当の力
第2章 「比べる思考」が、人の力を奪う
第3章 人はいつ、「傍観者」になるのか
第2部 主人公人材の正体と育て方
第1章 主人公人材とは何か
第2章 主人公人材の育て方
第3章 主人公人材を育てる「プロデュース思考」
第3部 主人公人材が育ち、活躍できる組織のつくり方
第1章 主人公人材が育つ組織にある前提条件
第2章 組織の成長につながる2つのマネジメント
第3章 主人公人材が自然と育つ「仕組み」のつくり方
第4章 主人公人材が増えたとき、会社はどう変わるのか
おわりに
内容
「部下が動かない」「言われたことしかやらない」「挑戦しようとしない」。そんなとき、私たちはつい本人のやる気や意欲に原因を求めてしまいます。本書が投げかけるのは、「問題は個人ではなく、組織の環境や前提にあるのではないか」という視点です。
著者は、指示を待ち、失敗を恐れて動けない人を「傍観者人材」、自ら考え、挑戦し、変化をつくる人を「主人公人材」と捉えます。そして、傍観者は本人の資質ではなく、そうならざるを得ない環境によって生み出されると指摘します。
本書では、主体性が育ちにくい構造を明らかにしたうえで、人が成長する「7つのフェーズ」や、育成者に求められる「プロデュース思考」を紹介。さらに「物語マネジメント」やサイボウズの事例を通して、主人公人材が育ち続ける組織づくりまで解説します。
「人をどう動かすか」ではなく、「人が自ら動き出す環境をどうつくるか」。人材育成を考えるリーダーに、新しい視点を与えてくれる一冊です。
心に残ったフレーズ
45ページ13行目
本来、標準とは、物事を比べたり整理したりするための一つの「目安」にすぎません。
もちろん、社会を運営するうえで、そうした目安が必要な場面もあります。
しかしその標準が、”正解”として扱われるようになると、人は「自分の可能性を広げること」よりも、「標準から外れないこと」を優先してしまいます。
そしていつしか、「標準と異なること」は挑戦ではなく、逸脱や失敗とみなされるようになります。それが、目には見えない圧力となって、私たちの思考と行動を縛っていくのです。
私は長年、新入社員研修の講師として多くの会社に関わる中で、不思議に思っていたことがあります。なぜ、あれほどやる気と熱意にあふれていた新入社員が、数年後には挑戦を避け、言われたことだけをやろうとするようになるのか。
みなさんの会社ではどうでしょうか。
入社したばかりの頃、「こんな仕事がしたい」と目を輝かせていた人が、いつの間にか、失敗しないことを優先し、自分の想いを隠し、求められた範囲の仕事だけをこなすようになっていないでしょうか。
もしその背景に、人を「標準」へと近づけようとする社会や会社の構造があるとしたら・・・。ここからは、その見えにくい構造を少しづつ紐解いていきたいと思います。
