静かに退職する若者たち  部下との1on1の前に知っておいてほしいこと

金間 大介/PHP研究所

こんなリーダーにおすすめ

・若い世代を理解したい
・1on1が苦手
・若手社員の退職を防ぎたい

ざっくり目次

 序章 「笑顔の1on1ミーティング」の翌週に辞める若者

第1部「1on1の前」に知っておくべきこと
 第1章 日本企業の現場で1on1が求められる理由
 第2章 見落とされがちな「1on1の課題」
 第3章 1on1に求められるスキル
 第4章 1on1に対する「若者の本音」

第2部 なぜ、若者は突然会社を辞めるのか?
 第5章 退職代行サービスを使う若者たち
 第6章 「別の会社で通用しなくなる」と考える若者の心理
 第7章 日本とアメリカの「静かな退職」
 第8章 「とにかく正解を求める若者たち」の実像
 第9章 今の若本にとって「理想の上司」とは?
 第10章 テンプレート化する社内新人研修

第3部 提案:これからも若者たちと共に前へ進むために
 第11章 上司・先輩のための「フィードバック入門」
 終章  上司・先輩世代へ向けた5個の提案

内容

バブル世代、就職氷河期世代、ゆとり世代、さとり世代、Z世代・・。
たった1つの職場で、こんなにも多様な世代が働いている。
育ってきた時代や環境が違えば、考え方や価値観は当然違う。
そして、すれ違う。そうした「世代間ギャップ」「コミュニケーション・ギャップ」をどう埋めるのか?
解決策の1つとして、多くの企業では「1on1ミーティング」がなされている。
しかし、効果的に実施できている企業は一握りだ。そして、若者が何も言わずに辞めていく。
なぜ、うまくいかないのか? 今の職場の若者はいったい何を考えているのか?

本書は、1on1を核とした世代間コミュニケーションの問題を切り口に、職場の若者を多面的に分析。その過程で、退職代行サービスを使う若手社員、ブラック企業もホワイト企業も不安という若者たち、アメリカ発の静かな退職との比較、とにかく正解を教えてもらおうとする姿勢など、今どきの「職場の若者像」に迫る。

心に残ったフレーズ

209ページ11行目
 ストーリーはここで終わりではない。むしろ、ショックだったのはここからだ。
 僕の返答は、つまるところ「資格は活用するあなた次第」ということだ。
 ちなみに、こういった対談イベントや座談会には、アンケートが付き物だ。そこには、追加で訊きたいこと、なんていう項目もある。
そこにこう書かれていたことがあった。
「資格は目標次第というお話、ありがとうございました。では、どういった目標のときに、どういった資格が有効か、わかるような一覧表や解説書があれば教えてほしいです」
 マジか、今の若者よ。
 と、苦笑いすることは簡単だ。
 だが、若者がそう思うようになった原因は何か。誰のせいか。

 それを考えると、ちょっと怖くなる。
 あくまでもこの世を効率的に生きる上で有効なテンプレートを1つでも多く欲しがる若者たち。それを得ることで、なるべく少ない努力で、周りと同等か、そのやや上の安定した生活を得ることを意識している。

Follow me!