幸せな職場の経営学 「働きたくてたまらないチーム」の作り方
前野 隆司/小学館
こんな悩みを持つリーダーにおすすめ
・幸せな職場をつくりたい
・組織・チームのビジョンが不明確
・活気のある職場にしたいが、どうしていいかわからない
ざっくり目次
はじめに
第1章 どんな職場が「幸せ」なのか
カネ・モノ・地位による幸せは中長続きしない
幸せを構成する4つの因子
第2章 ウェルビーイング第一主義が世界を変える
「日本人の特性を活かせば、幸せな組織は実現できる
従業員満足度から従業員幸福度へ
第3章 幸せな職場の実践例
まるで従業員全員が家族のような幸せな会社
個人の力を最大限に活かす会社
次世代の型の組織形態
自由な働き方をとことん追求する会社
第4章 職場の悩みQ&A
すべての組織は幸せになれる!
1 やる気とモチベーションについての悩み
2 人事と職場の人間関係に関する悩み
3 リーダーシップについての悩み
第5章 実践編・職場でいますぐできるレッスン
1 対話力レッスン
2 調和型リーダーシップ力のレッスン
3 創造的なチームのためのレッスン
4 個人の力を整えるためのレッスン
第6章 働き方の未来
VUCA(ブーカ)時代を生き抜くためにこそ、幸せの追求を
おわりに
内容
著者は幸せを科学的に分析する『幸福学』を研究する前野隆司氏。
「幸福度の高い従業員の創造性は3倍、生産性は31%、売上げは37%高い」というデータがあり、社員や会社の幸福度と業績は比例する。
これからの職場は、トップダウン式ではなく、調和型で、可能な限り個人の裁量に任せるような働き方にしなければ業績は上がらない。
そして、「幸福学」をベースにした職場の変革で業績をアップしたヤフー株式会社など4社の実践例や職場の悩みQ&A、職場でいますぐできるレッスンを紹介。
Good Point
「幸福」というあいまいで主観的な要素を、科学的な研究をベースにした「幸福学」という視点で論じる働き方や職場のあり方はとても腑に落ちます。
抽象的な「幸せ」の要因はわずか4つの因子です(自己実現と成長の因子、つながりと感謝の因子、前向きと楽観の因子、独立と自分らしさの因子)。幸福度を測る質問に答えることで自分の職場を見直すことで、具体的な課題設定も可能です。
働く内発的動機を大切にする職場が増えていくことが、いまの時代に漂う閉塞感や不安感を払拭することにつながっていくはずです。
心に残ったフレーズ
73ページ1行目
では、チームメンバーの強みを引き出せるリーダーになるためには、どうすればよいのでしょうか。答えはシンプルです。一人ひとりを「愛する」ことです。
「愛」などというと嫌悪感を示す読者もいらっしゃるかもしれませんが、ここでお伝えるしたい「愛」とは、コンパッション(深い思いやり、慈悲)やリスペクト(尊敬)といった意味に近いもの
です。もちろん、これらはウェルビーイングと深く関わっています。