誠実な組織 信頼と推進力で満ちた場のつくり方
ロン・カルッチ 弘瀬友稀(訳)/ディスカヴァー・トゥエンティワン
こんなリーダーにおおすすめ
・信頼関係のあるチームづくりがしたい
・誰もが活躍できるチームにしたい
・チームメンバーみんなのベクトルを同じにしたい
ざっくり目次
本書への称賛
まえがき
はじめに
本書の構成
第1章 誠実さはきれいごとか?
1.アイデンティティにおける誠実さ
第2章 言葉と行動を一致させる
第3章 個のパーパスと組織のパーパスをつなぐ
2.アカウンタビリティにおける公正
第4章 アカウンタビリティにおける尊厳を養う
第5章 日常の中の公正さ
3.ガバナンスにおける透明性
第6章 信頼感ある意思決定
第7章 「活気ある声」と「ウェルカムマインド」を育てる
4.グループ間の一体感
第8章 シームレスな組織をつくる
第9章 「彼ら」を「私たち」へ変える
エピローグ
内容
著者のロン・カルッチは、戦略的組織改革とエグゼクティブ・リーダーシップに関するコンサルティング会社・ナバレントを経営し、15年の研究と3200件以上の企業インタビューを行ってきた。
そこから企業やリーダーが「誠実さ」を取り入れるべき、4つのテーマが導かれた。
①言葉と行動を一致させる
②尊厳を第一に考える
③誠実な対話を通じて、信頼できる意思決定を行う
④全員を一つの大きな物語へ導く
本書では、この4つのテーマについて「どうすれば誠実さを行動に取り入れられるか」が示されている。また組織全体だけではなく、個人・リーダーとしての誠実さについても述べられた、具体的なアイデアに満ちた実践の書である。
心に残ったフレーズ
109P 9行目
従業員ひとりひとりが、会社のパーパスを個人の生活に結びつけ、実践し始めたのだ。例えばある与信管理担当のマネージャーは、適当な信用調査報告書を提出してくる部下がいれば、以前はただ厳しいダメ出しをして、そのまま突き返したり、批判したり、作り直させたりと、部下のやる気をそいでいた。しかし今は、こう尋ねるのだという。
「こんないい加減な宿用調査で、どうやってお客様の生活をよくしょうっていうんだ?」
そうすると、従業員は一層努力する気になるのである。この話からわかるように、パーパスを持つことと実現することの違いは紙一重であることが多い。