シェアド・リーダーシップ チーム全員の影響力が職場を強くする
石川 淳/中央経済社

こんなリーダーにおすすめ
・新しいリーダーシップ論を知りたい
・そもそものリーダーシップについて学びたい
・職場、チームを元気にしたい
ざっくり目次
まえがき
イントロダクション
第1部 効果的なリーダーシップを発揮するために
第1章 リーダーシップ持論とは?
第2章 なぜリーダーシップ持論が有効なのか?
第3章 持論を鍛える
第4章 リーダーシップ理論の重要性
第2部 シェアド・リーダーシップについて
第5章 リーダーシップをシェアするという考え方
第6章 シェアド・リーダーシップの特徴
第7章 シェアド・リーダーシップの効果
第8章 シェアド・リーダーシップが効果的な場面
第9章 シェアド・リーダーシップに関する3つの誤解
第10章 日本企業とシェアド・リーダーシップ
第3部 職場をシェアド・リーダーシップにするために
第11章 分化と統合の実現
第12章 職場の分化促進
第13章 職場の統合促進
第14章 信頼の醸成
クロージング リーダーシップの持論,再び
あとがき
内容
本書は「リーダーは上司だけ」というこれまでの常識を覆す、新しいリーダーシップ理論を紹介する一冊です。
シェアド・リーダーシップとは、マネージャーに限らず、すべてのメンバーが影響力を発揮し合う関係性に基づくアプローチ。悩んでいる同僚に声をかけたり、見えないところでチームを支えたりといった日常の行動も、実は重要なリーダーシップです。
本書では、この考え方がなぜ効果的なのか、職場にどう取り入れればよいのかを、組織行動論やリーダーシップ研究の最先端知見をもとに解説。豊富な事例と平易な語り口で、特別な訓練がなくても誰もが実践できるヒントを提供します。
心に残ったフレーズ
46ページ11行目
”リーダー的な地位にない人がリーダーシップを発揮する”という話だけ聞
くと、奇異に感じられるかも知れない。しかし、リーダーシップ研究では、それは普通の考え方である。誰の影響力であっても。それが職場の目標達成に向けた影響力であれば、それはリーダーシップである。重要なのは、”職場の目標達成に向けた影響力である”という点であり、それが、誰による影響力であるかは関係がない。
また、リーダーシップ研究では、リーダーシップを発揮している人をリーダーと呼ぶのであり、その人が、どのような地位に就いているかは関係がない。たとえその人が管理職でなくても。リーダーシップを発揮していれば、その人はリーダーなのである。
このような考え方は、一見奇妙に思われるが、よくよく現実と照らし合わせてみると、むしろわかりやすい。現実の職場を見てみると。課長とは名ばかりで、ほとんどリーダーシップを発揮していない人もいるであろう。その人は、役職上のポストは課長であり、また、リーダー的な役職にいることは確かであるが、リーダーではないのである。逆に、そのようなポストに就いていない人であっても。課長に代わってリーダーシップを発揮している人がいれば、その人が、その職場ではリーダーである。