解像度を上げる
馬田 隆明/英治出版
こんなリーダーにおすすめ
・わかりやすい話をしたい
・情報収集がうまくなりたい
・多角的に物事を見たい
ざっくり目次
はじめに
1 解像度を上げる4つの視点
解像度は何か
解像度が高い人が持っている4つの視点
基本的には「深さ」が足りない
2 あなたの今の解像度を診断しよう
分からないところが、分かっているか
その話はどこまで具体的かー「深さ」をチェックする
ツリーで可視化してチェックする
3 まず行動する・粘り強く取り組む・型を意識する
①行動なくして、解像度は上がらない
②粘り強く取り組む
③型を意識する
4 課題の解像度を上げるー「深さ」
課題以上の価値は生まれない
良い課題の3条件
情報✕行動✕思考の量をこなす
5 課題の解像度を上げるー「広さ」「構造」「時間」
「広さ」の視点で、課題の解像度を上げる
「構造」の視点で、課題の解像度を上げる
「時間」の視点で、課題の解像度を上げる
6 解決策の解像度を上げるー「深さ」「広さ」「構造」「時間」
良い解決策の3条件
7 実験して検証する
解像度を上げた後の課題と解決策も、あくまでも仮説
システムに働きかけて試す
行動することで機会を生む
8 未来の解像度を上げる
課題と理想と現状のギャップ
未来を描くために必要な「分析」と「意思」
未来に向けて行動をはじめて、粘り強く考え続ける
終わりに
付録:解像度を上げる型一覧
内容
解像度を「深さ」「広さ」「構造」「時間」の4つの視点で整理することで、解像度の意味することを分かりやすく、覚えやすくして、日々のビジネスで解像度という言葉がより使いやすく解説されています。
さらに本書では、「課題」「解決策」の解像度を上げることにフォーカスしています。また、本の後半では「課題の解像度を上げる方法」と「解決策の解像度を上げる方法」が、それぞれ深さ、広さ、構造、時間の4つの視点から整理されています。
そして、本書を読んだ後に、より具体的に行動に移せるよう、解像度を上げるために必要な「情報×思考×行動」方法が、4つの視点を基に48の型として紹介されています。
心に残ったフレーズ
18ページ8行目
解像度が高いとはどういうことか、もう少し詳しく見ていきましょう。
「健康になりたい」という人にアドバイスする場合を例にとって考えてみます。様々な選択肢が思い浮かびます。食事制限かもしれませんし、運動かもしれません。すでに病気にかかっていれば、治療が必要かもしれません。「健康になりたい」というのはあまりにも漠然とした要望のため、答えに窮します。そこでまずはその人に質問をして、現状把握することが必要でしょう。
話しているうちに、どうやらその人の言う「健康になりたい」というのは、「筋肉を付けたい」という要望であり、さらに「上腕二頭筋と上腕三頭筋を鍛えたい」ということが分かってきたとします。すると「そのためにはこの筋トレ」「筋トレと一緒にこのプロテインを飲む」「休息を2日間ちゃんと取る」「最初はこのトレーニングから始めて、1か月後には発展的なトレーニングを試してみる」「もし1つ選ぶなら、この筋トレをするべき」と提案しやすくなるでしょう。このように相手の持つ課題を、時間軸を考慮に入れながら、深く、広く、構造的に捉えて、その課題に最も効果的な解決策を提供できていることが、解像度が高い状態です。