チームX ストーリーで学ぶ1年で業績を13倍にしたチームのつくり方
木下 勝寿/ダイヤモンド社
こんなリーダーにおすすめ
・人材育成に悩んでいる
・チームビルディングができない
・活気あるチームで業績を上げたい
ざっくり目次
プロローグ 私たちの身に起きていたこと
第1部 最悪期から復活までの道のり
PHASE1 自力で飛べない鳥
双方が得になるビジネスモデル
すべてが悪循環に
PHASE2 「チームX」の開始 試行錯誤期 ~KPI、教育の仕組み改革~
こうして「自ら動かない風土」は生まれる
最初に着手したこと
PHASE3 「共通言語化」という壁 変革期 ~共通言語化、タスク管理改革~
「思考アルゴリズム」の重要性
立てた作戦を実行できない理由
PHASE4 あと一工夫が生まれる風土 急上昇期 ~風土改革~
変わるときは一気に変わる
2つのリスクに賭けてみよう
第2部 ダブルギネスへの挑戦 異次元の成長期
PHASE5 偉業への挑戦
できることがわかっているものって目標って言わないよね
2つの数字の見える化
PHASE6 変更に次ぐ変更
たった1か月で戦術を変えた理由
「手を広げる」から「絞り込む」戦術へ
PHASE7 エックスデー
エックスデー前後
運命の数字は?
PHASE8 メッセージ
第3部 5つの「企業組織病」と5つの「Xポイント」
【企業組織病①】職務定義の刷り込み誤認
【企業組織病②】お手本依存症
【企業組織病③】職務の矮小化現象
【企業組織病④】数字万能病
【企業組織病⑤】フォーマット過信病
【チームXのポイント①】KPI
【チームXのポイント②】教育の仕組み
【チームXのポイント③】共通言語化
【チームXのポイント④】タスク管理
【チームXのポイント⑤】風土
おわりに
内容
本書は3部構成(1部と2部が実話ストーリー、3部が再現性が担保された教訓)。第1部は最悪期から復活していくまでに経験したチームの荒波を生々しく伝える。第2部は第1部を経て得た様々なスキルを駆使し、「3か月で4倍」という異次元の目標(ダブルギネス)に挑戦し、達成するまでを描く。第3部は前半で業績が6分の1にまで縮小した主因である「5つの企業組織病」を解説。これはどんな業種の企業でもかかる可能性のある病だ。後半では、第1部と第2部を通してチームが13倍に成長した要点を「KPI」「教育の仕組み」「共通言語化」「タスク管理」「風土」という「5つのXポイント」として詳説する。
本書は現役社長兼WEBマーケティング部長である著者が若手社員と悪戦苦闘しながら、創業以来果たせなかった「木下商店」から「コーポレートカンパニー」へ脱皮。どうやって1年でチーム業績を13倍にしたか。実話ストーリー×再現性が担保されたビジネス書で、チームづくりのあり方とやり方を同時に学べる極めて稀有な野心作。
心に残ったフレーズ
60ページ1行目
これは、私が直接行う前の広告クリエイティブの新人研修でのエピソードだ。
広告クリエイティブの目的は、広告を出稿して新規顧客を集客すること。
クリエイティブのつくり方を新人に教え、実際につくり、出稿してみた。なかには、成果が出るものもあれば、まったく成果が出ないものもある。結果を踏まえ、修正して出し直し、PDCAを回していく。
このとき注意すべきことがある。「とりあえず広告を出してみる」姿勢だと、新人の広告は質が低いため、成果が上がらないところかユーザーに悪印象を与え、ブランド薬損につながるケースがある。
よって、新人はいきなり広告を出すのではなく、まず先輩にチェックしてもらい修正。ある一定レベルになったものだけを出稿するようにした。
一部の特別センスがいい人を除けば、新人がいきなり広告をつくってすぐに先輩のOKが出ることは少ない。よって、何度もつくり替えることになるが、徐々に目的が「集客できる広告」から、「先輩がOKと言う広告」にすり替わっていった。