メタ思考 「頭のいい人」の思考法を身につける
澤 円/ 大和書房

こんなリーダーにおすすめ
- 変化の激しい時代に振り回されているリーダー
AIの進化や働き方の変化など、正解がすぐに古くなる時代において、「何が正しいか」ではなく「どう考えるか」を身につけたいリーダーにおすすめです。状況を俯瞰し、本質を見抜く力を養えます。 - 部下育成や組織運営で視野を広げたいリーダー
自分の経験や成功体験だけで判断せず、多様な価値観や外部の視点を取り入れる重要性が学べます。組織の固定観念を打破し、学習する組織づくりにも役立ちます。 - 他人の評価や常識に縛られがちなリーダー
「良いリーダーとはこうあるべき」という思い込みから自由になり、自分自身の価値観や判断軸を持ちたい人におすすめです。自分らしいリーダーシップを築くヒントが得られます。
ざっくり目次
はじめに 自分の人生を自由にデザインしよう
序章 ルールに縛られない発想力
・自分が勝てるルールを自分でつくる
第1章 正解にとらわれない観察力
・「ものさし」が複数ある時代
第2章 思い込みから自由になる思考法
・失敗したことがない人
第3章 課題を発見していく認知力
・仕事の中に自分の快感を見つける
第4章 新時代のマネジメント作法
・リーダーやマネージャーが言いがちなNGワード
第5章 視野を広げる人間関係術
・ネガティブな評価の影響力に気づく
第6章 ストレスをなくすシェア力
・「面白いかどうか」で判断する
おわりに 自分らしく生きるために
内容
本書は、変化が激しく正解やルールが次々と書き換わる時代において、自分自身で考え、行動するための思考法を解説した一冊です。著者の澤円氏は、「頭のいい人」とは知識量が多い人ではなく、自分や社会を客観的に眺め、多角的な視点から物事を捉え直せる人だと述べています。
本書の中心となる「メタ思考」とは、自分自身の行動や考え方、置かれている状況を一歩引いた視点から観察する認知活動のことです。私たちは無意識のうちに世間の常識や他人の評価に影響されますが、メタ思考によってその枠組みを疑い、自分なりの判断基準を持つことができます。
また、複数のコミュニティに参加し、多様な価値観に触れることの重要性も強調されています。外の世界を知ることで、自分の思い込みや固定観念に気づきやすくなるからです。本書は、「こうあるべき」という既存のルールに縛られず、自分自身の人生やキャリアを主体的にデザインするための実践的な思考法を示しています。リーダーにとっては、組織やメンバーを俯瞰し、本質的な課題を見抜く力を養うための示唆に富んだ一冊です。
心に残ったフレーズ
18ページ14行目
でも、「他人と比較をするのをやめましょう」といっても、それはとても難しい。なぜなら、そもそも人間の脳は、そのようにプログラムされているからです。
シロクマを使った実験から「シロクマ効果」と呼ばれますが、人間には禁止されるほど、そのことを考えてしまう性質があります。「シロクマを絶対に想像しないで!」といわれたら、ほとんどの人の頭の中がシロクマでいっぱいになってしまう。想像するなといわれることで、逆に、ことあるごとに思い出そうとしてしまうのです。甘いお菓子やタバコをやめるのが難しい理由にも通じています。これは「皮肉過程理論」という心理学の論文でも解明されています。
つまり人間の脳はそのようにできているので、「他人と比べないように」とアドバイスされても、あまり役に立ちません。むしろ、ますます比べてしまう。ならば、どうすればいいか?
頭でただ願うのではなく、能動的かつ具体的なアクションに変える必要があり ます。
そのアイデアのひとつが、「自分ひとりだけで楽しめるルールを考える」ことです。
