組織と仲間をこわす人、乱す人、活かす人
平岡 祥孝/PHP新書

こんなリーダーにおすすめ
・上司として必要な人間性を知りたい
・部下との信頼関係を深めたい
・「人望」ってなんだろう
ざっくり目次
はじめに
1章 組織は上司と部下でできている
人望とは・・・
リーダーの好感度
2章 よき組織経営への道
滑稽なる責任逃れ
仕事上の裏知識
3章 仲間と生きる、社会の中で生きる
思慮深さ
コミュニケーションの第一歩
4章 これからのキャリア、それからのキャリア
日本語表現力
キャリア形成とあいさつ
内容
不満、不安、疲弊だらけ・・・。その組織に足りないものとは。最新の概念や制度改革を導入したのにどうもよくなる気配がない。それどころか、停滞・衰退していく組織―。「それ、私の会社だ」と思う方は必読。人には、それぞれの事情があります。ともに働く仲間の実情をよく把握したうえで変革を進めなければ、うまくいかないのは当たり前。では、何があればよいのか。日本人がこれまで大切にしてきたものの中に、その答えがあるはずです。
心に残ったフレーズ
42ページ6行目
ミドルが新人に仕事を教えるときに大切なことは、その仕事の意味が理解されるまで丁寧に伝えることです。殺伐とした職場は数値目標のインフレ状態であって、経営職や管理職から事業目的が明確に語られていません。目標に意味を加えた目的を情に訴えることができない経営職・管理職は、やはり失格。人は心で動くもの。
例えば電話応対。研修の座学やロールプレイで、受け答えのマナーから声のトーンまで詳細に教えたとしても、決して身につきません。姿が見えないゆえの恐ろしさを納得させた上で、電話も真剣際負の自覚と責任を持たせることです。
そしてミドル自らも、竜話応対の模範を示していかなければなりません。面倒くさそうは取り方や粗雑な受け答えをしているミドルが、したり顔で教えても、新人の腑には落ちません。彼ら彼女らの「わかりました」は半信半疑の表れかもしれませんよ。