初動90日がカギ！プレイングマネジャーが新しいチームで成果を出すための優先順位

2025-09-04 2025-09-04

goodteam

プレイングマネジャー（現場業務もしながらチームをマネジメントする立場）が新しい配属先に着任した際、最初に着手すべきことは、「関係性の構築」→「現状把握」→「方向づけ」→「優先課題の着手」の順序で進めるのが一般的です。
以下、具体的に優先順位を整理します。

はじめに

新しい部署に配属されたプレイングマネジャーの多くが、最初に直面するのは「何から手をつけるべきか」という悩みです。
プレイングマネジャーは、プレイヤーとして現場に立つ役割と、マネジャーとしてチームをまとめる役割の両立が求められるため、優先順位を誤ると信頼関係の構築や成果創出が遅れてしまいます。

この記事では、新任プレイングマネジャーが最初の90日間で押さえるべき行動の優先順位と、チームで影響力を持つ**「キーパーソン」の見つけ方**について解説します。

最初の90日間でやるべき4つの優先順位

プレイングマネジャーが新しい部署で成果を出すためには、以下の4段階で動くことをおすすめします。

① 関係性の構築（着任直後〜1〜2週間）

まずは信頼を得ることが最優先です。

自己紹介・挨拶
自分のマネジメントスタンスを伝える
例：「一緒に考えて動くタイプです」「まず皆さんの声をたくさん聞きたいです」
1on1ミーティング
メンバー個別に15〜30分で業務内容・課題・期待をヒアリング
キーパーソンとの接点づくり
他部署も含めて「この人と話しておくとよい」という人を早めに押さえる

② 現状把握と観察（1〜4週間）

数字だけでは見えないチームの実態を掴みます。

業務プロセスの把握：主要業務の流れやKPIを確認
チームの状態診断：メンバー間の関係性、心理的安全性を観察
データ分析：売上、品質指標などの現状を可視化

③ 方向づけとビジョン共有（4〜6週間）

現状を理解したら、チーム全体で「どこを目指すか」を共有します。

ミッションと役割の明確化
部署の目的、チームの役割、メンバーごとの期待値を言語化
短期的ゴールの設定
小さな成功体験を積むことで信頼を深める
目的のすり合わせ
「なぜこの仕事をするのか」をチームで共有する場を持つ

④ 優先課題への着手（2〜3か月目）

影響度の高い課題から順に改善し、成果を見せます。

優先順位の決定：「影響度×実現可能性」で判断
メンバー巻き込み型改善：一方的な指示ではなく、一緒に考えながら進める
定期的な振り返り：週次・月次で「成果」「課題」「学び」を共有

最初の90日間の優先順位
期間フェーズ主なアクション成果物・目標1〜2週関係構築挨拶・1on1・キーパーソン面談信頼関係のきっかけ作り1〜4週現状把握業務理解・KPI確認・観察チームの強み・課題を可視化4〜6週方向づけビジョン共有・ゴール設定目指す方向性をチームで合意2〜3か月改善着手優先課題に対処・小さな成功体験成果で信頼を強化

キーパーソンの見つけ方のコツ

新しい部署で早く成果を出すためには、影響力を持つ人＝キーパーソンを見つけることが重要です。
キーパーソンは、役職の高い人だけではなく、現場で実質的な影響力を持つ人も含みます。

① 形式的な力（役職・権限）

組織図や承認ルートから意思決定者を特定
会議や資料で署名する人＝公式の影響力者

② 実質的な影響力（非公式の力）

困りごとがあると相談される人
会議で「場を動かす一言」を言う人
他部署から名前がよく出る人

③ 情報のハブ

メール・チャット・会議で中心的に動いている人
他部署や経営層とのつながりが強い人
議題設定や発表を任されることが多い人

実践アプローチ

1on1で「この部署で頼りになる人は誰ですか？」と聞く
会議で誰が議論を動かしているか観察する
雑談・ランチで自然に情報を集める

視点	特徴	見つける方法	注意点
形式的な力	権限・役職による力	組織図・承認ルートの確認	必ずしも実質的影響力はない
実質的な力	人望・発言力・信頼	1on1・雑談・会議の観察	非公式なため掴みにくい
情報のハブ	情報を集める・発信する立場	会議やチャットでの発言分析	キーパーソンでも表に出ない場合あり