働くみんなの必修講義 転職学 人生が豊かになる科学的なキャリア行動とは

中原 淳 (著),、小林 祐児 (著)、パーソル総合研究所 (著) /KADOKAWA

こんなリーダーにおすすめ

・働き方に悩んでいる
・今の仕事にやりがいを感じない
・将来のことが不安でしょうがない

ざっくり目次

オリエンテーション なぜ「転職学」が「人生の必修」なのか

第1講 まずは転職の方程式「D×E>R」を学ぼう
 メカニズムは「不満×転職力>抵抗感」
 あなたの職場は重い?それとも軽い?

第2講 「自己認識」を高めれば転職力も高まる
 「E=転職力」には二つの種類がある
 「自己認識」の四タイプと転職活動

第3講 孤独になるな! 「転職相談」の大切さ
 相談すべき「安心屋さん」と「緊張屋さん」
 「他者志向&未来志向」で自己開示せよ

第4講 日本人と「大人の学び」の心理分析
 日本人の社会人は学んでいない怠け者?
 「越境学習」が自己認識を向上させる

第5講 地方転職から副業まで「流行りの転職」の虚実
 気軽に専門性を活かせる「副業・兼業」
 踊らされずに「自分の正解」をつくろう

特別集中講義 日本の転職の歴史学
 日本の転職は流動化しているのか
 コロナ・ショックと転職市場の未来

第6講 新しい組織に馴染む科学的な方法
 内定・入社は転職のゴールではない
 「オープン・オンボーディング」とは

第7講 これだけは知りたい「ミドルの転職」
 ミドルが抱えるモヤモヤ感の正体
 転職後、「職場内孤立」を避けるために

最終講 「辞めた会社」との付き合い方とは
 要諦は「捨てる・変わる・開かれる」
 「社縁」があなたの人生を豊かにする

おわりに

内容

 転職は、日本人にとって「当たり前の選択肢」に。しかし、誰もが「転職チケット」を握りしめて働く時代になったにもかかわらず、マスコミからも、教育機関からも、ほんとうに知るべき「転職の本質」が提供されているとはいえません。
 そこで本書では、日本における人材開発の第一人者である中原氏が、12,000人もの大規模調査を駆使して、感情や経験則などを排し、真に科学的で、誰にでも活用できる「キャリア行動」の解明をめざしました。数年にわたる研究を経て、その成果が結実したのが、この「転職学」です。
 一方、「大人の学び直し」「リスキリング」が叫ばれる時代、この「ラーニング思考」で転職を捉えることは、読者の方の人生そのものを、豊かで実りあるものにしてくれます。

心に残ったフレーズ

130 ページ4行目
 多くの人が転職相談をするときに語るストーリーは「過去・現在の自分」にとらわれてしまいがちで、よりよい転職につながるポジティブな動機づけからは、距離があります。しかし、せっかく転職について人に相談するならば、「自分のキャリア」や「現状への自分が感じている不満」ばかりを話すのではなく、そこから歩を進めて「未来志向&他者志向」の内容を話すように自らを意識づけ、「これから、誰に対し、どんなことがしたいのか」というところまでを意識的に開示することで、自らの「ドミナント・ストーリー」から一歩を踏み出すことができます。
 繰り返しますが、そのような前向きな動機は、もともと自分のなかにあったものが出てくるというよりも、深い自己開示とともに「他者」に対して「語る」ことによって、つくり直されていくものです。場合によっては、もともともっていた思いを再発見することもあるでしょう。いずれにしても、他者にオープンであることが、転職への前向きな動機をつくり上げます。


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