経験年数=リーダー資質ではない

「経験年数が長い人がリーダーに向いている」
この考え方は、今も多くの職場に残っています。
もちろん、経験は大切です。
しかし、現場を見ていると、経験年数が長いからといって、必ずしも良いリーダーになるわけではないことがはっきりしてきました。
いま問われているのは、
「どれだけ長くやってきたか」ではなく、
どんな姿勢でチームと向き合っているかです。
■経験豊富でも、うまくいかないリーダーが生まれる理由
経験年数が長いリーダーが、つまずきやすいポイントがあります。
- 「自分のやり方」が正解だと思い込んでしまう
- メンバーの新しい発想を無意識に否定してしまう
- 過去の成功体験に引っ張られ、変化に対応しにくくなる
これらは能力不足ではありません。
経験が“武器”から“足かせ”に変わってしまう瞬間です。
経験があるからこそ、「教える側」「正解を持つ側」に立ち続けてしまい、
対話や学びが止まってしまうことがあります。
■経験が浅くても、信頼されるリーダーの共通点
一方で、経験年数が浅くても、チームから信頼されるリーダーもいます。
そうした人たちには、次の共通点があります。
- わからないことを、わからないと言える
- メンバーの意見を素直に聴く
- 自分一人で抱え込まず、チームに頼る
- 学び続ける姿勢を隠さない
彼らは「経験の差」を権威にせず、
関係性と対話でリーダーシップを発揮しています。
■リーダーに必要なのは「年数」ではなく「姿勢」
これからのリーダーに求められるのは、
長さとしての経験よりも、経験との向き合い方です。
- 経験を「押しつけ」ではなく「共有」として使えているか
- 過去の成功を「正解」ではなく「参考例」として扱えているか
- 自分も学び続ける一人のメンバーとして振る舞えているか
経験は、使い方次第で
チームを閉じる力にも、開く力にもなります。
■経験年数に頼らないリーダーの具体的行動
経験年数に依存しないリーダーは、次のような行動を大切にしています。
- 答えを出す前に、問いを投げる
「どう思う?」「他に選択肢はあるかな?」 - 若手や後輩の視点を積極的に取り入れる
新しい視点を“脅威”ではなく“資源”として扱う - フィードバックを一方通行にしない
教えるだけでなく、「自分はどう見えているか」を聴く - 経験を語るときは、背景と失敗も含めて共有する
こうした行動が、年数に依らない信頼をつくります。
■これからは「誰が長くいるか」より「誰が場を育てているか」
これからの組織では、
「経験年数が長い人が上」ではなく、
対話を生み、学びを循環させている人が中心になります。
リーダーとは、
一番知っている人ではなく、
一番学びが起きる場をつくれる人。
この視点に立つと、
経験年数は“条件”ではなく、“一つの素材”に過ぎなくなります。
■まとめ:経験は、資質ではなく「活かし方」
経験年数=リーダー資質、という考え方は、
これからますます通用しなくなっていきます。
リーダーを決めるのは、
年数ではなく、姿勢。
知識量ではなく、関わり方。
経験をどう使い、どう手放し、どう共有するか。
そこにこそ、リーダーの本質があります。
リーダー自身への問いかけ
- あなたは経験を「正解」として使っていませんか?
- 経験の浅いメンバーから、何を学べているでしょうか?
- あなたのチームでは、誰の経験も活かされる場ができていますか?

