だけどチームがワークしない
縄田 健悟/日経BP

こんなリーダーにおすすめ
・組織について知りたい
・協力し合えるチームにしたい
・集団心理を理解したい
ざっくり目次
はじめに
第1章 組織は「集団」だからうまくいかない
第1部 負の“集団心理”
第2章 賢い人々でも集団になると愚かな決断をする
集団浅慮
第3章 話し合いがうまくいかないワケ
集団の問題解決と創造性
第4章 集団の空気に縛られる私たち
集団規範と同調
第5章 集団ではまじめなあの人もついサボる
社会的手抜き
第2部 優れたチームを目指して
第6章 「烏合の衆」をチームに変える
チームワーク
第7章 身につけるべきリーダーのふるまいとは?
リーダーシップ
第8章 メンバーの衝突にどう向き合うか
対立
第3部 チームが持つ現代ならではの課題
第9章 「ものを言える空気」がチームの基盤
心理的安全性
第10章 ダイバーシティ時代のチームづくり
多様性
第11章 テレワークは効率が悪い・・・のか?
テレワークとバーチャルチーム
おわりに
内容
本書は、優秀な人材が集まっても機能しない組織の背景にある「集団心理」を、社会心理学・産業組織心理学の視点から解き明かす一冊です。
人は集団になると同調圧力や空気に縛られ、意見が出にくくなったり、誤った判断を下したりすることがあります。本書では、古来から変わらない普遍的な集団心理と現代特有の心理現象を整理し、組織改善のヒントを提示します。
チームが機能するためには「目標の共有」「相互協力」「役割分担」「成員性」という4要素が不可欠であり、その土台となるのはリーダーシップです。著者は、日常的には課題解決と対人関係の両面を回し、長期的には変革型リーダーシップを取り入れることを推奨します。
また、会議での心理的安全性の確保、少数意見の尊重、仲良しグループ化の回避、テレワークでの雑談の意図的な導入など、実践的な改善策も示されています。
チームで働くすべての人に、組織内コミュニケーションを見直す視点を与える実用的な内容です。
心に残ったフレーズ
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最近の私たちの研究グループでは、セキュアべース・リーダーシップに注目しています。セキュアペースとは、日本語に訳すと「安全基地」です。これは、リーダーがメンバーにとっての安全な基地となるべきだというリーダーシップの考え方です。
セキュアべース・リーダーシップの核心である「安全基地」という観念は、発達心理学者ポウルビーの愛着理論に基づいています。
愛着理論によると、赤ちゃんは親などの養育者から保護を受け、常に守ってもらえるという安心感を日々育んでいきます。養育者は「安全基地」となり、子供がそこを出発点として少しずつ親元から離れて挑戦しては戻ってくるという経験を重ねながら成長することを促します。
養育者が安全基地として機能しているからこそ、だんだんと挑戦できるようになっていくのです。
この考え方は組織でも同じようにあてはまります。リーダーやチームがメンバー一人ひとりがいつでも戻ってこられる安全基地として、信頼と安心を提供し、挑職を支援することが、セキュアべース・リーダーシップの要点です。

