悪気のないその一言が、職場の一体感を奪っている
日本能率協会マネジメントセンター/沢渡あまね
こんなリーダーにおすすめ
- チームに一体感をつくりたい
- 職場のコミュニケーションを円滑にしたい
- みんながうまくかみ合うようにしたい
ざっく目次
はじめに
第1章 リスペクトがなければ、
チームはもう回らない
「職場に一体感がない」のはなぜなのか
「統制型」「オープン型」の組織がある
統制型は体系的で、管理しやすい
オープン型は柔軟で、変化に対応しやすい
どうすれば、すれ違いをなくせるのか
第2章 職場に一体感を奪う
コミュニケーションと解決策
あなたは職場でリスペクトされていますか?
5つの問いで「リスペクトとは?」を考えてみよう
5つの問いに対する、1つの回答例
CASE1/「聞いてない!」
CASE2/そんなこと、後回しでいい!
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CASE12/メンバーが退職するとき、だいたい揉める
第3章 職場の一体感を奪う
マネジメントと解決策
チームビルディングがうまくいかないときに
5つの問いでマネジメントのあり方を考えてみよう
「こういう考え方もある」、1つの回答例
CASE13/期待した成果が出てこない
CASE14/マネージャーとメンバーの間衣が一致しない
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CASE24/業務時間外や休日にもチャットが続く
第4章 認め合う・期待し合う
リスペクティング行動
「つながれない」はリスクになる
あらためて。リスペクティング行動とは
人間には3種類の承認欲求がある
リスペクティング行動「10の具体行動」
組織の「バリューサイクル」を機能させる
内容
同調圧力/減点主義/厳しく指摘する/上下関係/つぶし合う/皆で仲良く苦しむ(ゆえに深夜残業に付き合わされるといったことも)/新人や初心者に冷たい・・・。
こうした考え方・働き方を引きずっている人がいまだにいて、無意識に、良かれと思って行われる言動によって、メンバー(部下)は自尊心を奪い、チームの一体感を奪っているケースが多々あります。さらには、組織の変革の足を引っ張るだけでなく、組織にリスクをもたらすこともあります。
このような状況を打開するには、認め合い、期待し合う、そのような相互リスペクトのある環境を生み出すことができる方法「リスペクティング行動」が求められます。本書は、そのリスペクティング行動について、具体例を交えながら紹介する一冊です。
心に残ったフレーズ
56ページ1行目
みなさんは最近、職場で「リスペクトされている」と感じていますか?
自分はまわりのメンバーから十分に評価されている、承認されている。知識や能力などを認められている。そう感じるでしょうか? あなたの価値は、職場で正しく理解されていますか?
世の中には、同僚にポジティブな言葉をかけるカルチャーがない組織もあります。一緒に仕事をしとぇいる相手を、わざわざ褒めるのは照れくさい。だから面と向かって褒めたりはしない。各自が各自の仕事をやっていれば、それでよいと考えるわけです。
言われた仕事を黙ってやる。やって当たり前。それ滋養でもそれ以下でもない。担当業務をこなしたくらいで、いちいち褒めたり喜んだりしていられない。そういうムードがただよう職場もあります。
(中略)その「やって当たり前」「できて当たり前」という文化が、職場に悲しいすれ違いを生んでいる場合もあります。悪気なく発した一言、何気ない態度がチームの一体感を壊してしまうときもある。ただ仕事をこなすだけではなく、お互いの仕事を認め合い、理解し合うのも必要です。